「美しさ」の方向を読む

いわば生活必需品だったホーロー製品。
エジリーは、たえず新しいことを提案することによって、
ホーローの位置づけを変えてきた。
「モノ」は、つねに時代の雰囲気をまとうものなのである。

Planning

商品の企画開発過程

肌で感じとる市場動向

新商品の開発には、市場データのリサーチが不可欠のようにいわれている。しかし、結局のところ、最後に判断を下す開発担当者に、生活者の気持ちをわかるセンスがなければ、数字には何の意味もなくなるだろう。
デザインにおけるSomething Newを模索するために、年間を通して数々の企画が実行されている。英国の絵柄の使用、イタリアの女性デザイナーとの提携…。
これらは、新しいことへの挑戦の部分ではあるが、最終的な商品となるまでには、贈り物を選ぶ立場の人間がその商品の中に相手の喜ぶ顔を描けるかどうか、普通の生活者が美しさへの魅力と便利さを同時に感じられるかどうかが、加味されなければならない。
エジリーの商品企画開発メンバーに求められているのは、ひとりの生活者としての視点なのである。
また、エジリーでは、企画開発メンバーによる海外見本市の視察も頻繁に行われている。フランクフルトメッセ、シカゴのハウスウェアショーなどでは、生活雑貨一般の見本市であるため学ぶところも多い。
これもまた、普通の日本人の生活から見てどうなのかという視点があってこそ、視察をただの見物に終わらせないのだ。

海外見本市出展風景

拡がっていくコンセプト

商品企画が一人一人のセンスに委ねられるのだから、当然その担当者は、いろいろな体験を感性全体で受け止める豊かな生活者である必要がある。そういったコンセプトの監修者がいてはじめて、地に足のついたヒット商品が生まれるのである。
しかし、同時にそれだけでは満足しないのもエジリーの特色だ。
他業種のデザイナーを集めてブレーンストーミングを開いてみたり、誰かが発した何気ない一言を大切にしたりするところから、思わぬ商品が考案されることがある。
いままでプラスチック一辺倒だった鍋のハンドル部分に陶器を用いて、そこにも絵柄をつけてみてはどうか。他素材の食器と組み合わせて、セットの雰囲気にしてみたらどうか。これからは、Something Newを求めつづけた結果だった。
新しいきっかけと、それを生活者のフィルターを通してみるもの、両方があってこそ確実なコンセプトを創り得るのである。

しあわせを現すデザインのために

必要性だけを考えて、生活雑貨を買い求める人は少ない。雰囲気を買い、喜びを買う時代である。
誰かに贈って、そのことを双方が素直にうれしいと思える商品にしたい。これが、エジリーの基本コンセプトである。